カメラを趣味にしている人はFlickrというサービスを耳にしたことがあると思います。
元々は写真共有サービスとして有名でした。InstagramやFacebookの台頭によって、利用者を確保するために無料ユーザーの保存容量を増加させるといった対策もあり、近年は写真のストレージサービスとしての利用者が多くなっていました。
しかし2019年3月の無料ユーザーに対する制限強化で、最大1000枚までしか保存できなくなったことで、また変化が起きようとしています。
この記事では、今後、Flickrとどう付き合っていったら良いかと考えたいです。と格好の良いことを言いましたが、今契約しているFlickr Proの契約をやめるか続けるかどうしようかといった話です。
写真共有としてのFlickr
元々は写真共有サービスに惹かれてFlickrを使い始めましたのですが、日本語に対応していないため、日本人の参加者少なく、自分が想像していた交流はできませんでした。
またFlickrのiPhoneアプリは、2018年末ごろに日本で利用できるようになりましたが、それまでは日本のAPPストアでは利用できませんでした。わざわざ米国のAPPストアのアカウント取得して利用しなければなりませんでした。
その辺りにFlickrの日本に対する関心の低さがうかがえました。そういった状況ですから、ライトユーザーの利用者が少なく盛り上がりに欠けたのかなと思います。
そこにきて、Facebook、Instagram出現は革命的でした。写真共有が誰にでも簡単にできるようになって、ライトユーザー層も写真共有しやすくなり、今や写真共有のメインストリートになっています。
Flickrを始めた当初は写真の交流を目的としていましたが、今では写真だけでなくカメラの話、撮影スポットの話といったことも話したいと気持ちが変化しています。そういうこともあって、僕は写真共有にはTwitterを利用しています。
ブログの画像置き場としてのFlickr
一時期、ブログに掲載する写真を自サイトではFlickrにアップロードしていました。記事中の写真はFlickrへの直リンク(画像埋め込み機能)です。
理由は2つあって、ひとつはFlickrに保存しておく方が管理がしやすかったこと、2つ目は容量無制限(無料ユーザーでも1TBの頃があった)だったので、解像度の高い写真を公開できたことです。
大きな画像を直リンクしていても写真サイトなので表示も速く最高でした。そういったこともあって多くのブロガーたちがFlickrをブログの写真置き場として利用していました。
無料ユーザーの容量縮小
しかし2018年11月より無料ユーザーの容量が1TBから最大1000枚にと縮小されました。これによりブロガーたちはProプランの契約、もしくは写真の保管場所の変更を余儀なくされました。
僕の場合はProユーザーなので大きな問題はありませんが、ブログにFlickrの写真を埋め込むのはやめよう、今まで埋め込んだ画像は一旦外してブログのサーバー上に置いてリンクを貼り直す予定です。
なぜなら今回の動きは、SmugMugによるFlickr改革の始まりだと思っているからです。
写真共有SNSへの原点回帰
買収元のSmugMugからは、Flickrの無料ユーザーの利用範囲を絞ることで「写真共有SNSとしての本来のサービスに戻すぞ!」という意思を感じ取りました。
写真の埋め込み機能がなくなることはないとは思いますが、ブログの画像置き場としての使い方は写真共有とは程遠い使い方ですので、今後は期待できないです。
ストレージとしてのFlickrは選択肢のひとつに過ぎない
Proユーザー容量無制限はもちろんのこと、2013年の無量ユーザーに1TBの領域は、当時は衝撃でした。しかし今では大容量のストレージは珍しいことではなくなりました。
スマホとの相性抜群のGoogleフォト
たとえばGoogleフォト、画像が圧縮されますが見た目上の変化は少なく普段スマホなどで写真を撮っているユーザーには全く影響がありません。Androidスマホだと、自然の流れでGoogleフォトを使っている方も多そうです。
RAWファイルも保存できるAmazon Photos
写真を趣味にしている人なら、Amazon Photosを利用している方が多いはずです。なんたってJPEGだけでなく、RAWファイルも含めて写真データなら容量無制限ですもんね。
2019年4月にプライム会員の会費が1000円値上がりして4900円になりましたが、それでもあまりあるくらい安いです。僕はAmazon Photos を NASのバックアップ用として利用しています。
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維持費の掛からないNAS
NASは一度購入してしまえば買いきりなので月々の費用は不要です。また外付けHDDと違って2台のHDD使ってRAID(冗長化)を組めば、データの安全性はぐっと上がります。
近年ではQNAPやSynologyといったNASメーカーの台頭によって、PC初心者層にも価格的にも設定的にも導入しやすい製品が発売されており、以前に比べて決して敷居の高くなくなってきています。
クラウドサービスの月額課金に抵抗のある方は、NASを検討する価値が多いにあると思います。
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ストレージとしてのFlickrの価値は下がっている
以前は、無料でも1TBという大容量を保存できたFlickrでしたが、今は最大1000枚までに縮小されました。Proプランなら無制限ではありますが、年間5000円の運用コストが必要です。
ストレージとしてのために毎年5000円払うなら、Flickrだけでなく先述したGoogleフォトやAmazon Photos、初期費用は掛かるが維持費0円のNASの方が、候補として現実的です。
以前のようなストレージとしての魅力は、今のFlickrにはありません。
写真のクラウドサービスで何がしたいのか?
写真のクラウドサービスで何をしたいのか?
僕はギャラリーを作りたいです。自分の撮影したお気に入りの写真を並べて「まとめて見てもらえる」場所を作りたい!
それはFlickrでも十分にできます。
Flickrは好きです。愛着がありすぎて多少の不便なんて気にならないくらいに好きです。でも新しいサービスに触れたい、刺激されたい気持ちもあります。
Flickr以外の、新しいサービスに触れてみて…
Techrunchの記事によると、SmugMugはFlickrの今後を以下のように話しています。
SmugMugは、Flickerは単独のサイトとして運営し、ユーザーのアカウントや写真の併合はしない、と言っている
SmugMugとFlickrは真反対のサービスです。SmugMugはストックフォト、Flickrは写真共有SNSと住み分けがしっかりできているので、SmugMugの言う通り、この2サイトが統合は当面ないと信じています。
「今後もFlickrを安心して使えるよね」と安心したいところなのですが、サイト統合はないにしろ、SmugMugによる改革が進んで良くも悪くも新しいサービスに生まれ変わるはずです。
それならば、ここで一度踏ん切りをつけて新天地に飛び出すのも悪くないのではないか?
500px、SmugMung、Photohitoなどを調べた結果、SmugMugに移行しようと独自ドメインの設定をしてみたりお試し利用してみました。Flickrしか使っていなかったため、正直言うと最初はSmugMugの操作性が馴染めず断念しようとしました。
くじけずに根気よく使い続けるうちに、Flickrのようにつぎはぎではないサイト構成、考えられた統一性のあるインターフェイス、アップロードの速さに気が付きました。収益化に成功しているサービスだけあって唸らされます。
FlickrからSmugMugに移行!
Flickrを離れて(Proを解約)、SmugMugに移行します。Flickrが嫌だった訳ではありません。現状維持は退化なんて言葉もあります。今回の移行は気まぐれの部分が大きいです。
Flickrの旧Proアカウントの優遇がなくなったことも後押ししました。価格が2倍になりましたからね。SmugMugはBasicプランとほぼ同額です。それならば費用的には問題なしです。
僕は考えすぎて行動できないことが多いので、今回は思い切って飛び出すことにしました。SmugMugに関する日本語の情報が少なく苦労しそうですが楽しみたいと思います。
参考 SmugMug: Protect, Share, Store, and Sell Your PhotosSmugMug
ではでは。