形から入る性分、星空撮影に必要な機材を物色した結果、Sigma 14mm f1.8 の購入を決めました。
星空を撮りたい(星景写真)と思った理由
星空写真に興味を持ったきっかけは、使用頻度が低くなりがちだった望遠レンズを活用したいと始めた「満月」の撮影だった。運動会以外の活躍の場を見つけたかった。
思いのほか簡単に下のような写真が撮影できたので、星の写真にも興味が湧いてきた。
そこで望遠レンズから明るい単焦点レンズ、50mm f1.8 に変えて、北斗七星を撮影したときは興奮した。
はっきり言って星座には詳しくない。
北斗の拳を読んでいたから北斗七星を知っていたレベルなのだが、星空写真に興味を持ち、天の川の作例を見て心を奪われた。こんな写真をいつかは撮ってみたい!
星景写真に必要なレンズ
星空写真、カメラマンの間では星景写真と言うらしい。
星景写真の撮り方を調べてみたところ、明るい広角レンズが必要だと分かった。
現在所持している広角レンズは、EF 16-35 F4 だ。明るさが少し足りない、
また天の川を全体で捉えるには焦点距離が長いことが分かった。
明るいレンズが必要な理由
星空を撮影するには、絞り値は最低でも2.8は必要だそうだ。
その理由を聞いて「なるほど!」と膝を打った。
「明るさ」はシャッター速度で補える。しかし地球は自転しているため星は動いている。シャッター速度を長くすれば明るい星の写真は撮れるが、撮影した星は点ではなく線になってしまうからだ。
そういったことから星景写真には可能な限り明るいレンズが推奨されている。絞りは小さいほど有利で、f1.4やf1.8くらいに小さければ、1段絞ってf2.0くらいで使えば描写も良くなります。
カメラ専門店や家電量販店に行けば分かりますが、明るいレンズになるほど高価です。
適切な焦点距離は「何を撮りたいか」で決まる
星景写真に適切な焦点距離はありません。何を撮りたいかで焦点距離が変わってきます。下記のブログには、焦点距離別の作例が掲載されていて、自分の撮りたい写真が直感的に分かり、とても参考になりました。
参考 星景撮影に最適なおすすめレンズの選び方!画角別で見る天の川比較フォトグラファン
何を撮りたいか?その答えは、ずばり天の川です。天の川の全体をファインダーに収めたいです。となると14mmの超広角レンズが必要となるようです。
壮大な天の川の写真を知ってしまうと、今度は自分自身の手で撮影したい気持ちでいっぱいになってしまいます。
現在、長野県で生活しています。長野県には、世界一の星空が見られると有名な阿智村のヘブンスそのはらを筆頭に、星空スポットが多く存在します。天の川のチャンスでいっぱいです。
また山々に囲まれた自然豊かな土地です。14mmの超広角レンズで大自然を切り取ることを想像するだけでわくわくします。
広角レンズの検討候補は?
星景写真用に広角レンズを検討するにあたって候補となったのは、6本です。
1.Sigma 14mm F1.8 DG HSM (単焦点)
星景写真の最高レンズと名高いのが「Sigma 14mm f1.8」です。14mmという超広角ながら世界初のf1.8を実現したレンズです。キングオブ星景レンズです。
SigmaのArtラインなので、描写は最高ですが価格は高めです。
下記のサイトが参考になりました。
参考 【機材レビュー】 星景写真用として最高のレンズかもしれないSIGMA Art 14mm F1.8 DG HSMを購入しました。 カメラと星景写真の日々
2.Samyang 14mm f2.8 (単焦点)
Samyangは韓国のレンズメーカーです。今まで知りませんでした。
このメーカーの特徴はずばりコストパフォーマンスです。このレンズは解像度が素晴らしいことから、海外の星景写真を撮影する写真家たちの間で人気が高いそうです。
広角レンズと言えば最低でも10万円くらいは予算として必要になりますが、電子接点のない完全なるマニュアルレンズとはいえ、3万5千円は安すぎますね。
下記のサイトが参考になりました。
参考 超広角レンズSAMYANG 14mm f/2.8の星景撮影テストでTawharanui Regional Parkへフォトグラファン
3.Samyang XP 14mm f2.4 (単焦点)
2番目に紹介したレンズの絞り値がf2.4になったレンズです。XPシリーズとはSamyangの最高級のプレミアムレンズです。描写性能が半端ないと評判のレンズです。価格も少し高めです。
4.Samyang 14mm f2.8 AF (単焦点)
2番目に紹介したレンズにオートフォーカス(AF)機能を持ったレンズです。
5.Sigma 14-24mm F2.8 DG HSM (ズーム)
SigmaのArtラインの超広角ズームです。手ぶれ補正機能は持っていません。開放から描写が抜群で絞ることなく、そのまま使えるので星景写真に向いているそうです。
下記のサイトが参考になりました。
参考 SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM購入。間違いなく星景写真用の最強レンズ!ファミリーキャンプで「カシャッとな」
6.Tamron SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 (ズーム)
Tamronの超広角ズームです。手ぶれ補正機能が持っています。テレ端が30mmまであるので、5番目に紹介したSigmaの超広角ズームよりも普段使いしやすくなります。
下記のサイトが参考になりました。
参考 星景写真家 北山 輝泰がタムロンSP 15-30mm F/2.8 G2を使いたおす!タムロン公式ブログ
超広角レンズの6本の比較表
検討候補とした超広角レンズ6本の比較表です。
製品名 | 14mm F1.8 DG HSM |
14mm F2.8 | XP14mm F2.4 | AF14mm F2.8 | 14-24mm F2.8 DG HSM |
SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 |
---|---|---|---|---|---|---|
メーカー | SIGMA | SAMYANG | SAMYANG | SAMYANG | SIGMA | TAMRON |
レンズタイプ | 単焦点 | 単焦点 | 単焦点 | 単焦点 | 広角ズーム | 広角ズーム |
構成 | 11群16枚 | 10群14枚 | 14群18枚 | 10群15枚 | 11群17枚 | 13群18枚 |
フォーカス | AF/MF | MF | MF | AF/MF | AF/MF | AF/MF |
絞り羽根枚数 | 9 枚 | 6 枚 | 9 枚 | 7 枚 | 9 枚 | 9 枚 |
焦点距離 | 14 mm | 14 mm | 14 mm | 14 mm | 14~24 mm | 15~30 mm |
F値 | 1.8 | 2.8 | 2.4 | 2.8 | 2.8 | 2.8 |
最短撮影距離 | 0.27 m | 0.28 m | 0.28 m | 0.2 m | 0.26 m | 0.28 m |
手ブレ補正 | 〇 | |||||
防塵 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
防滴 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
フルサイズ対応 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
重量 | 1120 g | 550 g | 791 g | 485 g | 1150 g | 1110 g |
超広角を買うなら尖ったレンズ「Sigma 14mm F1.8 DG HSM」に決めた!
Sigma 14mm F1.8 DG HSMに決めたポイントは3つあります。
超広角レンズの中で唯一無二のレンズ
一点目は、 超広角14mmで開放絞り値 f1.4は唯一無二の存在ということ。星景写真を撮るなら「これがあれば間違いない!」と呼ばれるレンズです。
コストパフォーマンス重視のレンズでスタートしても、性格上、Sigma 14mm F1.8 DG HSMに買い直す可能性が高いのでダブル出費になるくらいなら最初から買っちゃえ的なところです。
高価なレンズなので普段使いもしたい
超広角レンズなので、普通のレンズでは見ることのできないような面白い写真が撮れます。そんなレンズ、星空だけに使うのはもったいないです。高価なレンズなので普段使いもしたいです。
重複のない焦点距離
「EF16-35mm F4L IS USM」を持っているのがポイントでした。そもそも広角ズームだと焦点距離がもろかぶりです。重複しない焦点距離と考えると、14mm単焦点がすっぽりはまったのです。
決めた理由まとめ
ここまでに紹介した理由を下記にまとめました。
- 超広角レンズの中で唯一無二のレンズ
- 高価なレンズなので普段使いもしたい
- 描写重視の単焦点レンズ
超広角レンズ自体が、もはや尖ったレンズです。星景写真に興味がないと視界にすら入らないかも知れません。
普通ではない焦点距離なんだし、どうせなら描写も尖りたい。そうなるとSigma 14mm F1.8 DG HSMしかないと考えました。
ではでは。