Canon EOSシリーズ所有者の憧れのレンズの一つである「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」を手に入れました。
とても高価なレンズです。背伸びして、なおかつ、足をつりながらギリギリ購入できる範囲の望遠ズームです。これ以上になると、僕の場合、吊るのは足だけで済みそうも無いです。
いろいろありましたが2年越しの夢が叶いました。
購入した理由、軽く使ってみて感じたことを簡単にレビューします。
EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM を購入した理由
フルサイズのデジタル一眼レフを常用するようになってから、焦点距離300mmの望遠域では物足りなく感じることが多くなっていました。
保育園の運動会でも、焦点距離を重視するあまりフルサイズ機を泣く泣く家において、焦点距離を1.6倍のメリットを活かしたAPS-Cを持ち出しました。
正直、運動会のシーズンになるたびに EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM が頭に浮かんでは消えの連続でした。
望遠域 400mmの望遠ズームは魅力です。爆速正確無比の話題のオートフォーカス、CANON EF70-200mm F2.8L IS II USM に引けを取らない描写力という噂は、物欲をガンガン揺さぶってくれました。
購入した理由!なんて言ってますが、こうして書き出してみると単なる物欲を満たすのが理由に自分でも見えちゃいますねorz
でもレンズは丁寧に使っていればリセールバリューも高いですし財産になりますと言い聞かせて、これ以降で実際に使ってみて気付いたGoodポイント(良い点)とBadポイント(悪い点)を紹介します。
使ってみて気付いたGoodポイント
実際に使ってみて気付いたEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM の良さは4つあります。
その1: 0.98mまで寄れる近接撮影
超望遠ズームの部類にはいる当レンズですが、撮影の最小距離が 0.98m と想像以上に近接撮影が可能となっており、思いのほか取り回しが楽でした。
最大望遠域 400mのレンズで 0.98mの近接撮影は素晴らしいです。
その2: 手ぶれ補正力 4段分
4段分と言われてもピンとこないのは僕だけでしょうか。
手ブレするときはISO感度を上げたりしてシャッタースピードを上げまて手ブレを防ぎますよね。
手ブレ補正すると、シャッタースピードを据え置いたままでシャッタースピードを上げた状態の効果が得られるのです。
我ながら何言ってんのか…分かりづらいですね。汗。
ここでいう「段」とは、カメラで設定できるシャッタースピードの段階のことを指します。
下図を参照ください(速度の単位は秒です)。たとえばシャッタースピードを1/15秒とした場合、手ブレ補正機能を使うと速度が4段あがった1/250秒で撮影したのと同程度の効果を得られます。
実際に試してもらうと実感でできますが、手ブレ補正無しでシャッタースピードが1/15秒はかなり気合いを入れてわきを締めないと、ブレずに撮影するのは難しいです。
その3: 三脚座の取り外しが楽
CANON EF70-200mm F2.8L IS II USM の場合、三脚座を外すときはカメラからレンズを取り外す必要がありました。
EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM ではカメラに装着したままの状態で三脚座だけを外せるようになっています。
手持ち撮影するときは三脚座が邪魔になるので、レンズをそのままで三脚座だけを外せるのは外出先で本当に助かります。
その4: レンズロックの仕組み
最初レンズロックが見当たらなくて焦りました。レンズロックの代わりにズームリングの重さを調整する機能があります。
「TIGHT」になるほどズームリングが重くなって動かせなくなります。。反対に「SMOOTH」にするとズームリングが軽くなります。一番軽くするとレンズを下に向けるとレンズの自重で筒がビヨーンと伸びきってしまうので注意が必要です。
この機能に慣れるまでは少し大変でしたが、慣れさえすればズームリングを自分好みの重さに調整できるので、ストレス無く気持ちよく撮影ができます。
想像以上だったBadポイント
ズームリングとフォーカスリングの位置が逆
使ってみて驚いたのがズームリングとフォーカスリングの位置です。手前側がフォーカスリング、レンズ先端側がズームリングになっていて他のレンズとは位置が逆転しています。
初めのうちはフォーカスを合わせようとしたのに「いきなりズームっ!?」ってなことを繰り返しでした。最近はようやく慣れてきましたが、それでも、ときどきやってしまいます。
レンズフードの開閉窓
EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM のレンズフードには、PLフィルターを操作するための開閉窓があります。この開閉窓のおかげで、レンズフードを外さずにPLフィルターを調整できます。


しかしPLフィルターを使わないときは、この開閉窓が勝手に開いてしまうことがあるのでストレスを感じます。この窓をテープで貼っている人もいるとか…
撮影サンプル
上田城公園で初めて撮影した野鳥です。ムクドリかな。
珍しい鳥がいると咄嗟に撮影したのがこちら。イカリという鳥らしいです。
長野県千曲市で開催されていた杏まつりで撮影した「杏の花」
上田城の千本桜祭りのときに撮影した「しだれ桜」
体力作りに山の遊歩道を散歩していたときに見つけた倒木。折れた断面の解像度が素晴らしいです。
買って後悔していないか?
運動会とかイベントが目の前にあれば良かったのですが、そういった目標もなく…、また日常生活において超望遠を必要とする機会もなく、どうしたものかと葛藤がありました。
標準ズームレンズと違って、レンズ自体がメガトン級の大きさと重さですから「ちょっと子どもと公園行ってくるわ」などと軽々しく、CANON EF70-200mm F2.8L IS II USM という白い大砲を背負って行くわけにもいかず。撮影のタイミングがないまま時間だけが過ぎて言ったからです。
しかしいざ撮影して落ち葉の解像をみた瞬間、そんなちっぽけな葛藤なんて吹っ飛びました。
このレンズ良いです。CANON EF70-200mm F2.8L IS II USM と遜色ない性能と評価されるのが分かりました。撮影していて楽しくなるレンズです。
このレンズの大きさや重さなんて「大事の前の小事」、本当に些細なことでした。
欲しいときが買い時、変えるときが買い時。
ノータイム、悩む必要はありません。
運動会だけで使うなんて勿体ない!今後の活用方針
購入前は「子どもの運動会」をメインに考えていましたが、それだけでは勿体ないです。
上田城公園で野鳥を試し撮りしてみて野鳥撮影の楽しさに気付きましたし、飛びモノ繋がりで飛行機撮影にも興味があります。
最近ではAPS-C機に付けっぱなしです。少しでも撮影の機会があれば撮りたいのでカメラバッグに入れて常に持ち運んでいます。
バックパックタイプのをカメラバッグであれば、それほど重さを感じることはありません。ちなみに僕が使用しているのは Peak Design のバックパックです。下図参照のこと。
これから春、夏、秋、冬、日本の素晴らしい四季を感じながら2018年は超望遠を楽しみたいです。
悩んでいるなら「買い」です。このレンズは持っておいて損はありません。