2スロットのNASを2台で運用していました。1台は夫婦で使用するファイルサーバー兼Timemachine(Macのバックアップ)、もう一台は写真用サーバーです。
今回、NASの購入を決めた目的は、「写真用サーバーのHDD使用量の不足」、「家庭内LANの10GbE化の準備」です。
購入した機種は記事タイトルにもなっている通り、QNAPのTS-453Beです。
毎度のこと、QNAPとSynologyで悩むのですが、今回、なぜQNAP TS-453Beを選んだのかをお伝えできればと思っております。
HDD容量不足の心配無用 4スロット&拡張
はじめてのNASには、お試し利用の面からも価格的に2スロットがお勧めなのですが、2台目が欲しくなったときは4スロット以上を購入すべきと思っています。
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初めてのNAS、SynologyとQNAPどっちが良いの?
前回の記事で、Lightroom環境改善のためにNASの購入を決めました。決めたは良いのですが、NASの購入は初めてです ...
理由は、2台目も2スロットを購入して後悔したからです。2スロットのNASでHDDを大容量にしようとすると費用がかかります。万が一、HDDが壊れたとき、入替用のHDDも高額で急な出費としては痛いです。
また搭載されているCPUやメモリの性能が抑えられており、拡張性もないため、利用できるアプリも限られてきます。
そういった後悔から今回は4スロットかつ拡張HDDエンクロージャに対応したNASを探しました。
候補となったのが下記の2機種です。
- QNAP TS-453Be
- Synology DiskStation DS918+
個人用途には高性能なIntel製CPU
NASをただ単にストレージとしてだけの利用であれば、個人用であれば極端な話、CPUは何でも良いです。
NASに使い慣れると、そのうち、Dropboxの代わりとして利用、仮想マシンを動かしたい、家族で写真やビデオを共有したい、といった使い方もしたくなるんですよ。
使いたくなったときに、使用中のNASのCPUが非力だと動作が重かったり、対応していないアプリがあったりする。2スロットタイプのQNAP TS-231pでは、Qsirchが使えなく悲しい思いをしたこともあった。
次買うときは、NASとしては高性能は部類になるIntel製CPUにしたいと決めていた。
候補となるのは引き続き、下記の2機種です。
- QNAP TS-453Be
- Synology DiskStation DS918+
10GbEのネットワークに対応できる拡張性
今回、買い替えを決めた一番の理由が、家庭内LANの10GbE化です。以前、記事で紹介しましたが、Lightroomで使用する写真データ(RAWファイル)は、NAS上に配置しています。
そのため、PC複数台の環境での現像作業、VPNを利用して外出先での現像作業に対応してしました。しかし自宅での現像作業の環境としては少し不満がありました。
NASの特性上、ローカルドライブに比べて、撮影したデータのアップロードやダウンロードに時間が掛かかるため、自宅での現像作業に少しストレスがありました。
この環境を改善するために、PC - NAS間のネットワークを1Gbeから10GbEにアップグレードしたいと計画していました。一気にやるとなると、多大な費用が掛かってしまうため出来るところから少しずつ進めています。
その一環として、今回はNASの10GbE対応を進めることにしました。
そうなると、ここまで候補に挙がっていたSynology DiskStation DS918+は脱落してしまいます。
QNAP TS-453Beなら拡張カードで対応可能!
今回、購入を決めたQNAP TS-453Beは、PCIe拡張(ピーシーアイエクスプレス)によって、10GbEを実現できます。
QNAPのPCIe拡張は優れもので、4種類のカードが別売りで準備されていて、10GbE環境だけでなくワイヤレス化だったり、M.2 SSDの装着だったりも実現できます。
- 10GBASE-T LAMカード「QXG-10G1T」
- QM2デュアルM.2 SSD/10BASE-T LANカード「QM2-2S10G1T」
- USB 3.1デュアルポートカード「USB-U31A2P01」
- ワイヤレスアダプター「QWA-AC2600」
2番目のM.2 SSDと10GbEカードは異色なのですが面白い組み合わせですよね。Amazonでも販売されていたのですが、B&Hから個人輸入したほうが安く済みそうです。今回は予算の関係で見送っていますが、順次揃えたいと思っています。
比較表 TS-453Be vs DS918+
TS-453Be と DS918+ の比較表を作りました。
TS-453Be | DS918+ | |
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CPU | Intel Celeron J3455 | Intel Celeron J3455 |
クアッドコア | クアッドコア | |
1.5GHz | 1.5GHz | |
メモリ | 4GB DDR3L | 4GB DDR3L |
LANポート | 2 | 2 |
ドライブベイ | 4 | 4 |
USB3.0 | 5 | 2 |
eSATA | 0 | 1 |
書込速度 | 225MB/s | 225.91MB/s |
読込速度 | 225MB/s | 222.13MB/s |
ノイズレベル | 18.8 dB | 19.8 dB |
消費電力(待機/稼働) | 15 W / 30.04 W | 12.6 W / 28.8 W |
動作温度 | 0 – 40℃ | 5 – 40°C |
相対湿度 | 5 – 95% | 5 – 95% |
10GBe対応 | PCIe拡張で対応 | 未対応 |
PCIe拡張 | 有 | 無 |
エンクロージャ拡張 | 可 | 可 |
保証 | 2年保証 | 2年保証 |
通常であれば似たようなスペックであれば、QNAPは高価、Synologyは安価の傾向があるのですが、TS-453BeはQNAPにしてはコストパフォーマンスが非常に高い製品になっています。
ハードのQNAP、ソフトのSynologyと呼ばれることがあります。管理画面のUIやユーティリティアプリの都合上、どうしてもSynologyという方でなければ、この2機種に限っては、TS-453Be に優位性があります。
10GbEの環境が必要ならTS-453Beで決まり!
また費用を最小限に抑えて、10GbEネットワークを目指すのであれば、TS-453Be で決まりではないでしょうか。
今回比較した2機種より上位機種となれば、標準で10GbEネットワークに対応している機種もありますが、個人利用としては費用的に辛いです。
今回、データの移行作業をしてQNAPのインターフェイスも確実に進化していました。個人的にはQNAPのUIやアプリの操作性がしっくりきました。
Synologyは初心者にも分かりやすくするために、UIがざっくりとしていて分かりづらいときがありますが、QNAPは定石通りでPCに慣れている人であれば、使いやすいと感じると思います。
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QNAPとSynologyのNASを使って気付いた購入する際の選択基準
SynologyのNASをはじめて購入しました。QNAPのNASを持っていたので買い足しになります。 MacのTimeM ...
ではでは。